アメリカ・ニューヨーク IT/Web起業ブログ

日本人がアメリカに渡米し、ニューヨークでIT/Web会社を設立、成功(途中)までの奮闘記

アメリカにおける会社の設立(ニューヨーク編)

今日はアメリカでの会社設立の簡単さについて書いてみたいと思います。
もちろん州によって多少違うのでしょうが、私はNY(ニューヨーク)で設立をしました。

設立プロセス(LLCの場合)


1. 会社を設立。


2. IRS(税務署)に報告。


3. 法人用の銀行口座を作る。


4. 会社設立に伴う広告を出す。


5. メディア会社からもらったAffidavitを州に提出。


6. Operating agreementを作る



1. 会社を設立

まず一番最初に思う事は値段の違いです。
アメリカに来る直前に日本でも会社を立ち上げ、パートナーに任せてこちらへ来たのですが、皆さんご存知の通り、日本では25万円から30万円かかります。eなんちゃらですれば安くなるとか。
ニューヨーク州での会社設立(LLC)は200ドルで、必要書類を出せば設立自体は終わります。 私は2013年10月から可能になったe-filingを使いました。ネットで必要な情報を打ち込むだけで終了。全部読んでも30分もかからなかった。。。後はArticle of organization(定款)とReceiptがメールで送られてくるだけです。

*ニューヨーク州のリンクは記事の下参照。


2. IRS(税務署)に報告

今度はそれをIRS(税務署)に送ります。(これまたメール)必要な書類を送れば、すぐメールでオッケーってな感じでEIN(税務申告用の番号、Tax IDと言われるものですね)がもらえます。これらをしっかり保管すれば、設立自体は終了。

3. 法人用銀行口座を開設

一言で言うと、近くの銀行の窓口に行って、法人口座を開けたいと言えば全部やってくれます。
パスポート、Article of organization、Receipt、EIN番号をもらった書類があれば基本OKだと思います。
特にその日にお金を入れる事もなく、デビットカードをもらえて、ネットバンキングも設定すればすぐ使えます。
びっくりしたのがクレジットカードもすぐ作れた所です。これは個人の今までの信用によるものなので、こちらで生活してない方は難しいと思います。
僕の場合はアメリカで働いていた事もあってか、クレジットカードがもらえました。ケースバイケースではあると思います。
日本でも、全く同じ事をして、相手にされなかったので、やはり起業が盛んな国は違うなー。と痛感しました。

4. 設立の広告を出す

ニューヨーク州ではLLCの設立に伴い、会社の設立に関する広告を出す事が義務づけられています。しかも2社、、、設立日から120日以内だったと思います。広告を出す会社はCounty clerkが決める事になっていて、
銀行口座開設に必要だった書類を持ってCounty clerkオフィスに行きます。(メールでもOKですが、この国の行政をあまり信用していないので私は直接行く事にしました。)必要書類を提出し、
その場で紹介状みたいなものをもらいます。何か地元のメディアの会社とニギニギプレーをしてるようですが、しょうがない。税金だと思って払うしかないですね。
その紹介状のメディア会社へ連絡。私は電話で話しました。このメールアドレスに情報をくれとの事。そこに紹介状を添付してメールを出してみる事に。
返信で「文言を決めてください」と返ってきました。1社は丁寧にこういう風に書いてください、と、もう1社は違う会社の例文を書いて来ただけ、、何をしていいのやら。
とりあえず、丁寧に教えてくれた方をひな形として、2社に返信。オッケー。じゃあこれから6週間広告出しとくね。1社が160ドル、もう1社は250ドル程度でした。

5. メディア会社からもらったAffidavitを州に提出。

6週間経つとaffidavitと呼ぶ、ちゃんと終わりましたよー。っていう書類が帰ってきます。
その二つを州のウェブサイトからダウンロードした書類と50ドルを一緒に郵送します。2週間ほどするとやっとこさ登録完了というReceiptが届きます。
これで、晴れて正式にニューヨークでの会社設立(LLC)が終了です。もし、このプロセスをしないと会社を無理矢理つぶされてしまうので、設立したらすぐやるようにしましょう。

6. Operating agreementを作成する。

これで終わりかと思いきや、Operating agreementを作成しなければなりません。これは設立直後にやった方がいいと思いますが、すぐ提出するものでもないので、一応5番にしました。
パートナー間での取り決めを行う書類です。私は法律系の有料ウェブサイトからダウンロードしたひな形を元にパートナーと作成しましたが、これ一つで後々取っ組み合いの喧嘩を通りこして殺し合いになるかもしれないので、お金に少しでも余裕があるのであればちゃんとした契約書専門の弁護士などに作成してもらう事をおすすめします。

かなり、長くなってしまいましたが、これがざっくりとニューヨークでの会社設立における手続きになります。
日本の25万円に対して、こちらでは計660ドル程度ですみました。さすが起業王国アメリカ!ってなもんですな。
簡単に書いてありますが、途中で電話で喧嘩したり、郵送した書類をなくされたりとすったもんだありました。。。
後々そういう所も書いていきたいと思います。

リンク:

ニューヨーク州のウェブサイト

http://www.dos.ny.gov/corps/llccorp.html

 

Operating agreement等の法律系有料サイト

http://uslegal.com

http://www.legalzoom.com